下敷きで髪をこすって、静電気遊びをしたことはありませんか。冬場は特に髪の毛がモワモワと立ち上がって、面白かったものです。
子供のころは楽しかった静電気も、大人には不快でしかありません。冬場は特に静電気が起こりやすく、セーターを脱いだりドアノブを触ったりするたびに、痛い思いをしている方も多いでしょう。
それだけでなく、特に大人の女性にとって静電気はヘアケアの天敵。乾燥した髪に、バチバチの静電気はさらなるダメージを与えてしまいます。
静電気が髪に与える深刻な影響
静電気は一年中発生しているのですが、湿度が高く汗をかきやすい夏と比べて、乾燥した冬は電気の逃げ道となる水分が少ないため、体に電気がたまりやすくなります。
冬の乾燥した髪の毛も、静電気がたまりやすい場所。
静電気が発生すると、髪が広がってヘアスタイルがまとまりづらいだけでなく、髪表面のキューティクルが剥がれやすくなり、髪にダメージを与えることもあります。
キューティクルが剥がれると、そこからタンパク質や水分が流れ出し、さらにパサつきが悪化します。また、静電気で毛先がもつれたり絡んだりすると、クシ通りが悪くなり、枝毛や切れ毛になりやすくなります。
さらに、静電気を帯びた髪や頭皮はホコリを吸い寄せてしまうため、汚れがち。空気中のホコリの中には、さまざまな雑菌も混じっていますから、それが頭皮の皮脂と化学反応を起こすことで、頭皮にダメージを与え、健康な発毛の妨げになります。
パチパチして不愉快なだけでなく、静電気は多くの髪ダメージを引き起こす原因になるのですね。
パチパチにさよなら!3つのケアで、静電気を防ごう。
1 とにかく保湿ケアが第一!
静電気を防ぎたければ、まずは髪をしっかり保湿すること! 乾燥ダメージは静電気の大好物です。
毎日のお風呂では、いつもより丁寧にヘアケアに取り組んでみて。パサパサが気になる人は、普段のシャンプーやトリートメントを見直し、保湿やダメージ補修効果の高いものを使ってみましょう。
アウトバスのトリートメントや、ヘアオイルも効果的です。
お風呂上がりはもちろん、おでかけ前にもひと塗りしておきましょう。髪の潤いを守り、パサつきを落ち着けることで、帯電を防ぐことができます。
また、部屋の乾燥も静電気を招きます。
加湿器などを使って50%以上の湿度を保つようにすると、髪や衣服が帯電しても、空気中の水分を伝って自然に放電されやすくなります。加湿器のない部屋でも、洗濯物を室内干しや、お風呂上がりのバスタオルを椅子の背にかけるだけで、室内の湿度を上げることができます。
2 帯電しにくい髪環境をつくろう
髪と衣服との摩擦で、パチパチと静電気が起こることも多いですね。
綿や麻などの帯電しにくい素材を選びたいところですが、特に暖かい冬服には帯電しやすい素材が多く、避けてばかりもいられません。そこで、髪と衣服の摩擦を少なくするため、髪を結んでまとめるだけでもかなり違います。
髪と衣服との接触面を減らせるだけでなく、髪同士の摩擦も抑えられるので、静電気やダメージ予防に効果的。最近は静電気防止のヘアゴムも開発されているので、気になる方は探してみては。
また、髪のパサつきが気になったときは、ブラッシングで髪を整えましょう。
髪のもつれや絡みが取れるだけでなく、余計なホコリを取り、皮脂を髪全体になじませることでパサつきが抑えられるので、静電気が発生しにくくなります。適度なブラッシングは頭皮にも良い刺激になります。
乾燥の時期は、一気にブラシを通そうとすると髪にダメージを与えることがあるので、まず毛先から優しく丁寧にほぐして、ゆっくり全体をとかすようにしましょう。
またブラシを選ぶ際、プラスチック素材のものは静電気が発生しやすいので、豚毛ブラシやツゲのクシなど、ナチュラルな素材のものがおすすめです。
3 食事で、すこやかな髪を目指そう
静電気に負けないために、食べ物の栄養から元気な髪を育てることも大切です。
髪の大部分はケラチンというタンパク質で構成されているので、まずは肉や魚、卵、大豆などから、タンパク質やアミノ酸をしっかり補いましょう。また、ミネラルも重要。カルシウムやカリウムをはじめ、特に亜鉛は、髪の強い味方です。亜鉛は牡蠣や豚レバーに豊富ですので、毎日は難しい食材ですが機会のあるとき積極的に食べたいですね。
そのほか、モズクやワカメに含まれるフコイダンや、ほうれん草やにんじんなどの緑黄色野菜に豊富なビタミンA(βカロテン)も、髪に良い栄養です。
おやつをスナック菓子からチーズやナッツ類にするだけでも、タンパク質やミネラル分を補給しやすくなります。プロテインやサプリメントなど、補助食品を活用するのも良いですよ。
美しい髪をつくるには、まずバランスのとれた健康的な食生活が大切。髪の静電気ダメージが気になる冬も、やっぱりヘルシーな食事が良いのですね。
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髪が広がるだけでなく、潤いや栄養まで奪ってしまう、怖い静電気。
保湿以外にも、いろいろな対策ができることが分かりました。静電気にお悩みの方は、ぜひ今回ご紹介した習慣を取り入れて、不快なパチパチを遠ざけましょう。
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