日に日に「飛来物」が増える春。
一歩外に出ると、花粉や黄砂に苦しみ、窓を開けているだけでも何だか分からないホコリに目や鼻をいじめられて、マスクを手放せない方もいらっしゃることでしょう。
実はこれらの飛来物は、肌にとっても天敵。涙目やクシャミだけでなく、肌荒れの原因にもなっていること、ご存じですか。
春の美容トラブルシリーズ第二回は、種類も数も増える「春の飛来物」についてお話しします。うららかで過ごしやすい一方、肌にとっては過酷な季節をどう乗り切るか、考えてみます。
「春の飛来物」は、肌荒れの一因。
意外と自覚していない方も多いのですが、花粉症で肌荒れを起こすケースは少なくありません。花粉などのアレルゲンは、鼻や目の粘膜だけでなく肌の弱い部分にも刺激を与えて、トラブルの原因になります。
また、春先に増える黄砂やPM2.5などの化学汚染物質と結びつくことで、そのアレルギー性が増すとも言われ、さらに紫外線を浴びるとより強い刺激物質に化学変化し、肌に深刻なダメージを与えてしまいます。
そんなものがフェイスパウダーのように肌にぴったりはりつき、毛穴に入り込むなんて……想像するだけで、顔がむず痒くなってきますよね。
うららかで美しい春ですが、私たちの肌は、日々そんな刺激に満ちた空間を生きているのです。
付着物を、優しくしっかり洗い流す。
そんな環境から肌を守るには、帰宅したら一刻も早く、刺激物をしっかりと落とすこと。もちろん、ダブル洗顔必須です。
まずは、クレンジング。その役割は、油性汚れを落とすこと。外で付着した刺激物、化学物質を取り除くことができます。刺激によって肌がデリケートになっているので、クレンジング剤はミルクタイプなど肌に優しいものを選び、肌をこすらないようにたっぷり使いましょう。
クレンジング剤を洗い流したあとは、泡洗顔。しっかり泡立てた洗顔料で、余分な皮脂や古い角質、残ったクレンジング汚れを取り除いていきます。さまざまな刺激によってターンオーバーや皮脂コントロールも乱れがちな時期なので、このステップでお肌を整えてあげましょう。
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ミルクタイプのクレンジングと、弱酸性の洗顔パウダー。アミノ酸・コラーゲン・岩塩など、肌に近い成分構成で作っているから、デリケートなお肌にもやさしく使えます。
そして洗った後はすぐに、弱った肌を守るために、保湿をたっぷりと行なってください。
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食べもの由来の栄養を詰め込んだ、保湿化粧水&美容乳液。優れた保水力を持つ椎茸エキスや、醤油粕由来のセラミド、数種の植物エキスで、潤いとハリのあるお肌へ導きます。
飛来物を、なるべく遠ざけるために。
もちろん、あらかじめ飛来物から肌を守ることも大切です。
外出するときは、必ず日焼け止めや保護クリームで、肌にバリアを塗ってください。飛来物が直接肌につかないようにすることで、ダメージを最小限に抑えることができます。
日焼け止めを塗るときは、全体につけた後、シミなどトラブルのできやすい部位に重ね付けしましょう。
髪や服の付着物にもご用心!
飛来物は顔だけでなく、髪の毛や服にも付着します。目には見えなくとも体にたっぷりついたアレルゲンを、そのまま室内に持ち込まないようにしましょう。
帰宅時は、玄関の外で衣服をはたいてアレルゲンを落とし、上着やストールは部屋に入る前に脱ぐようにします。間違っても、コートを着たまま部屋に入り、まずベッドに腰掛ける、なんてことのないようにしてくださいね。その後いくら丁寧にお風呂で体をきれいにしても、寝具に刺激物質が付いていては台無しです。
外気に触れたバッグなども、なるべく入浴後の時間を過ごす部屋、特にベッド周りには置かないようにしましょう。部屋に持ち込むときは、布やティッシュでホコリを拭き取ると良いですね。
当然ながら、髪の毛も汚れます。
髪をかきあげた手で肌を触ることが、肌荒れの原因になるかもしれません。帰宅したら一度髪を梳いてアレルゲンを落とし、なるべく早いタイミングで入浴し、全身をきれいに洗うと安心ですね。
次回は、「増加する紫外線」への対策をお伝えします。夏に向けて紫外線がどんどん増加するこの季節に、どんな予防や対策ができるでしょうか。来週の更新をお楽しみに!
▼全4回連載「春は肌トラブルの宝庫!」シリーズ
Vol.2 花粉・黄砂・PM2.5から肌を守る