カテゴリー: 化粧品の基礎知識

化粧品に関する基礎的な知識&美容成分や添加物の解説

  • 化粧水の「本当の使い方」でさらなる「すっぴん力」アップへ!

    化粧水の「本当の使い方」で
    さらなる「すっぴん力」アップへ!

    空気の乾燥がますます加速する秋。肌のかさつきが気になってくる頃ですね。

    さて、乾燥対策といえば何よりも「保湿」が大切ですが、本当に正しく効果的なケアができているか、ここで一度確認してみませんか。

    今回はスキンケアの要である「化粧水」について、詳しくお話しします。

    いまさらと思われるかもしれませんが、毎日のスキンケアルーティンの中で当たり前の化粧水は、意外とおざなりになりがちな行程です。いつもなんとなく「パパッとつけて終わり!」になっていませんか?

    化粧水を正しく使えていないと、潤いが十分に肌に行き渡らず、しかもすぐに蒸発して、余計に肌が乾燥する原因になることも……。本格的な乾燥シーズンを前に、角質層にしっかり潤いを届けるため、正しい化粧水の使い方をマスターしましょう!

    スキンケアで欠かせない化粧水の意味って?

    毎日のスキンケアで欠かせない化粧水。でも、その詳しい働きや保湿のメカニズムをちゃんと把握できている人は、意外と少ないかもしれません。

    化粧水の役割は、肌に水分と保湿成分を与えること。保湿することで角質を柔らかくして、肌の調子を整える効果があります。

    よく「肌に化粧水が浸透する」と言いますが、実際に化粧水が届くのは「角質層」まで

    そもそも肌は、大きく「表皮」と「真皮」に分けられますが、表皮はさらに細かく4層に分かれており、一番外側にあるのが「角質層」です。その厚みはわずか0.02〜0.03mm程度! ティッシュ1枚よりずっと薄いんですね。

    この角質層が、肌の保湿機能バリア機能を担っています。肌内部からの水分蒸散を防ぎながら、外部の刺激や異物から体を守ってくれています。

    ▼肌の仕組みについて、さらに詳しくはこちら

    これだけは知っておきたい!『お肌のしくみ』基本編

    そんな角質層をすこやかに保つため、活躍するのが化粧水

    赤ちゃんのように、新陳代謝が盛んで潤った肌であれば何もつけなくても良いかもしれませんが、大人になると日々のメイクによる刺激や、生活習慣の乱れ、紫外線によるダメージ、加齢による保湿成分の減少など、さまざまな要因が重なって、自力だけでは肌の潤いを保てなくなります。

    角質層が乾燥すると、肌のバリア機能が衰えて、紫外線など外部からの刺激を受けやすくなったり、ターンオーバーが乱れて肌荒れしたり、ハリがなくなったり……老化をはじめ、さまざまな美容トラブルが起こってしまいます

    だから、乾燥して硬くなってしまった肌に化粧水で潤いを補って、角質を柔らかく整える必要があるのです。カサカサに枯れた大地に、ジョウロで水をあげるイメージですね。

    水分を与えるだけで良いなら、水で十分じゃないの?と思う方もいらっしゃるかもしれません。化粧水がただの水と違うのは、保湿成分美容成分を含んでいるところ。

    角質層に入った水分は、時間の経過とともに蒸散します。乾いて、潤いが逃げてしまうんですね。水分を逃がさず、さらに肌内部からの水分蒸散を防ぐために、化粧水に配合されている保湿・美容成分が働くのです

    特に、肌内部にも存在するセラミドNMFの成分(アミノ酸や尿素など)は、化粧水の保湿成分としても人気です。肌との親和性が高く、角質層の保湿効果を補って、柔らかく潤う肌づくりをサポートしてくれます。

    単純に水分で湿らせるだけではなく、しっかり「保湿」できるように、保水力の高い成分が入った化粧水を選ぶと良いでしょう。

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    Hadamanmaとれたてベジローション

    とれたてベジローション

    食由来の保湿・美容成分をたっぷり配合した、保湿化粧水。人肌になじみやすい天然ヒト型セラミド(醤油粕由来)と、植物性セラミドをダブルで配合しました。さらに、保水力の高い椎茸エキスや、アミノ酸、米麹や酵母による発酵のチカラをフル活用。潤いあふれる健やかな肌に導きます。

    化粧水の役割が分かりましたが、重要なのはその使い方です。肌の表面にパパッと濡らすようなつけ方では、十分に角質層全体を潤すことはできません。

    長時間、水や湯に手を浸けていると、指先がシワシワになりますよね。時間をかけて水分が角質層に侵入した結果です。化粧水も同じく、じっくり丁寧につけることで潤いが角質層に浸透します

    そこでHadamanmaがおすすめするのは、コットンを使って化粧水をつける方法

    1.化粧品を「正しく使う」こと

    手でつけるのも良いのですが、気づかないうちに手のシワや指の隙間に化粧水が流れて、適量を顔に届けられていないことがあります。コットンなら、化粧水をしっかりとどめておけます

    また、手のひらでは頰や額などの広い面は塗りやすいですが、小鼻や口周りの凹凸部分には塗りムラがでやすく、水分が行き届きにくいもの。毛穴が気になったり、乾燥して粉を吹いたりしやすいのは、そういった部分ではありませんか?

    そんなところも、コットンだと均一に塗ることができます

    そして化粧水には、日焼けやお風呂上がりでほてった肌をクールダウンさせる役割もあります。手のひらで温まってしまったら、その効果も半減ですね。コットンなら、余計な熱も伝わりません

    手だとつい短時間で済ませがちですが、コットンを使うと比較的丁寧にスキンケアを行うようになるので、角質層にじっくり潤いを浸透させることができます。

    ただし、コットンを使うときは「絶対にこすらないこと」「強く叩かないこと」が鉄則。間違った使い方をすると、摩擦によって肌を傷つけてしまいます。

    では改めて、コットンを使った化粧水の「正しい使い方」を確認していきましょう!

    化粧水をつけるのは、洗顔後やお風呂上がりすぐ! 肌が乾かないうちに行うことが大切です。脱衣所や洗面台に化粧水を置いておくと楽ですね。

    そして大切なのは、化粧水の量。少ないと角質層全体を潤すことができませんし、乾いたコットンの繊維で肌を傷つけてしまうので、コットンがひたひたになるくらいたっぷり使いましょう。

    まずは化粧水のメーカーの規定量を確認してください。3〜4プッシュとか、500円玉大を数回とか、商品によって書き方は違いますが、多くの化粧水が約5ml(小さじ一杯)程度を推奨しています。

    実際に測ってみると、「こんなに多いの?」と思われるかもしれません。この量を手のひらで一気に顔に乗せようとすると、半分以上こぼれ落ちてしまうので、もし手でつける場合は少しずつ分けながら使うことが大前提。その点でも、コットンを使う方が効率が良いですね。

    「高価な化粧水だからもったいない」と、ちびちび使っていたら結局十分な効果を得られず、せっかくの化粧品がかえってもったいないことになってしまいます。かけた値段分、あるいはそれ以上の満足感を得るためには、適量を守り、手間をかけることが大切なのです。

    コットンは柔らかく、厚みのあるものを選びます。中指と薬指の2本にのせて、人差し指と小指で両端をはさんで使いましょう。小鼻などの細かい部分をケアするときは、コットンを畳んだり、中指一本にかけて使ってください。

    音が出るほど強く叩くようにパッティングするのは、肌の刺激になるので絶対にNG!

    コットンは小刻みに動かし、肌から5mm以上浮かさないイメージで、肌にやさしく当てていきましょう。じっくり繰り返すことで、角質層のすみずみまで潤いが行きわたります。

    規定量でも潤いが足りないと感じときや、乾燥が気になる部分には、化粧水を追加して重ねづけするのも良いですよ。

    どこまですれば十分な保湿と言えるか、一つの目安としては顔全体がひんやりとクールダウンされていること。そして、肌がもっちりと手のひらに吸い付くようになったらOKです。

    最後に手のひらで顔をやさしく包み込んで、しっかりと潤いを押し込んでください。柔らかく潤った肌を、いつくしむように。

    家事や子育て、仕事に忙殺されて、どうしてもゆっくりスキンケアしていられない!という場合は、シートマスクコットンパックを活用してはいかがでしょうか。最初は面倒に感じられるかもしれませんが、慣れてしまえば、顔に貼ったまま他のことができるので便利です。

    化粧水でしっかり潤いを届けたあと、大切なのは「油分」の補給です。化粧水をどんなにたっぷり使っても、潤いが蒸散してしまっては意味がありません。乳液やオイル、クリームで水分を閉じ込めましょう

    ときどき、脂性肌だからといって化粧水だけで済ませてしまう人がいます。本当にそれで肌の調子が良くなっていれば問題ありませんが、もしも皮脂のベタつきが解消されない場合は、「インナードライ」になっている可能性も。

    油分でフタをしないことで、水分が蒸散して肌内部が乾き、それを補うために皮脂が過剰分泌しているのです。いつものケアで肌状態がよくならないときは、化粧水乳液という、スキンケアの基本ステップを振り返ってみると良いですね。

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    天然ヒト型セラミドをはじめ、3種のナッツオイルや、宮崎県産の原木椎茸エキスなど、優れた保湿成分をたっぷり配合。食の栄養をつめこんだ「集中美容乳液」です。

    乳液を使ったコットンパックや、たっぷりの潤いを味方に軽くマッサージするのもも効果的です。乾燥シーズン、時間に余裕があるときはぜひ試してみてくださいね。

    * * *

    今回はスキンケアの基礎である化粧水について、大ボリュームでお届けしました。

    前回の「クレンジングと洗顔」の話に引き続き、化粧水による保湿も「すっぴん力」を鍛える大切なステップです。忙しい毎日の中で、つい惰性になりがちな部分ではありますが、ここを意識して丁寧に行うことで、明日の肌が変わります。

    乾燥も寒さも、肌に潤いがあれば怖くありません。ダメージを老化につなげないために、今からすっぴん力を蓄えて、厳しい冬に備えましょう!

  • 「すっぴん力」を上げる!正しいクレンジング&洗顔法

    「すっぴん力」を上げる!
    正しいクレンジング&洗顔法

    毎日欠かすことのできない、クレンジングや洗顔。クタクタに疲れているときや、忙しくて手いっぱいのときは、つい手間だなぁ、めんどくさいなぁ、と思ってしまうこともありますね。

    でも、美容の基本は「落とす」こと。

    「化粧したまま寝ると肌が荒れてしまう!」

    「洗顔をきちんとしないと、くすんで老け顔になる!」

    そんなイメージをお持ちの方は多いと思います。では、クレンジングや洗顔をきちんとせずに過ごしていたら、私たちの肌では具体的にどんなことが起きるのでしょう? 今回は、クレンジングや洗顔の大切さと、正しいやり方をしっかり見直してみましょう。

    洗顔不足はなぜ悪い?
    肌荒れのメカニズム。

    気になる肌荒れの原因は?

    1日を終えた肌の表面には、さまざまな汚れが付着しています。

    お化粧をしている方なら朝塗った日焼け止めやファンデーションが残っているでしょうし、何もしていなくても、自分自身の汗や皮脂、古い角質などの汚れがたまったり、空気中の埃や花粉が付着したりして、肌は必ず汚れてしまいます

    それらの汚れは時間と共に酸化したり、混ざりあって化学反応を起こしたりすることで、肌に刺激を与えるようになります。顔を洗わずに寝てしまうということは、そんな刺激物質をつけたままにするということ。当然、肌には大変な負担となります。

    また、汚れが肌表面に留まっていると、毛穴をふさいで吹き出物などの炎症を引き起こすほか、正常な肌のサイクル(ターンオーバー)を邪魔するので、きれいな肌が作られなくなります。古い角質が蓄積してゴワゴワした厚い皮膚になり、くすみやシミ、シワやたるみにもつながってしまいます。不潔な状態は、老化の原因にもなるんですね。

    肌が汚れていると、さまざまな美容トラブルの原因となります。

    そればかりか、こんな状態の肌では、どんなに良い化粧品を使っても美容成分がしっかり浸透できず、十分な効果を発揮できません。もったいないですね。

    常に肌を清潔に保っていれば、化粧水や美容液がスイスイ浸透し、角質層をしっかりと潤してくれます。ターンオーバーも正常に行われるようになり、いつもピカピカ素肌。

    これが、「すっぴん力」です。すっぴん力さえあれば、濃いファンデーションで肌を隠さなくて良いし、やみくもに化粧品を取り替えてお金をかける必要もありません。明るく透明感のある素肌で、より美しく、若々しくなれるはずですね。

    「帰宅後すぐ」が基本!
    クレンジングで1日の汚れを落とそう。

    では、すっぴん力を向上させるための「正しいクレンジングと洗顔法」とは?

    ポイントを具体的にご紹介していきましょう。

    まずは洗うタイミング。

    1日を過ごした肌には、前述した通り、汚れと刺激成分がたっぷりと付いています。手を洗うのと同じように、顔も「帰宅後すぐ」に洗って、汚れから解放してあげましょう。

    帰宅後、すぐにクレンジング・洗顔をしてお肌を解放しよう!

    よく手を洗ったあと、油溶性の汚れを落とすためにクレンジングをします。

    クレンジングはメイク汚れだけでなく、角栓の詰まりや化学的な大気汚染物質なども落としてくれます。

    メイクをせず1日外出もしなかった日は、肌質によっては泡洗顔だけで済ませても良いかもしれませんが、日焼け止めを塗ったならクレンジングもしてください。また、皮脂分泌が多めでニキビや角栓詰まりができやすい方も、泡洗顔の前にクレンジングで皮脂をリセットするのも良いですね。

    オイルやミルクタイプなど、いろいろなクレンジングがありますが、肌質に合わせて好みのものを選んでください

    クレンジング力が強いオイルベースのものは、濃いメイクをしっかり落としたい日や、皮脂や角栓が気になる時に向いています。ただし必要な潤いまで奪うこともあるので、乾燥しやすい方にはミルクやジェルなど、肌にやさしいタイプがおすすめです。基本はミルクやジェルで、Tゾーンはオイルなど、部位によって使い分ける方法もあります。

    自分のお肌に合ったクレンジングを選びましょう。

    シートタイプのものはとても便利ですが、肌をこすりやすく、洗い流すものと比べて汚れ落ちが十分でない場合もあるので、なるべく常用は避けた方が良いでしょう。

    また、オイルやミルクでも汚れ落ちがいまいち、という方は、使い方が誤っている可能性があります。商品によって量や使い方は細かく違う場合があるので、メーカーの説明をしっかり読んで使いましょう。
    特に、手や顔が濡れた状態でクレンジングを使っても、汚れとクレンジング剤が十分になじみません。濡れた手でもOKという商品でない限り、乾いた状態でクレンジングしましょう。逆に、クレンジング剤を洗い流す際は、まず少量の水でクレンジングと水をなじませる「乳化」の一手間を忘れずに。きちんと乳化できていないと、せっかくの汚れ落ちが半減する場合があります。

    クレンジングや洗顔の際、よく耳にするタブーは「強くこすらない!」「指でゴシゴシ触らない!」ということ。

    こすりすぎを防ぐため、マスカラやアイライナーなどを使用している方は、先にポイントメイクを専用リムーバーで落としておきましょう。この時も、ゴシゴシこすると色素沈着を招きますので、優しく行ってくださいね。

    洗顔の前に「たっぷり予洗い」しよう!

    洗顔の前にたっぷり予洗いをしよう

    泡洗顔の前に大切なのは、「予洗い」です。洗顔料を使う前に、きれいな水でしっかりとすすぎ洗いを行いましょう。クレンジングのあとはもちろん、朝の洗顔前にも大切なステップです。

    ここを手抜きせず丹念に行うことで、角質層が柔らかくなり、スムーズに汚れを落とせるようになります。

    予洗いは溜めた水でなく、流水で行いましょう。水の温度は冷たすぎず、熱すぎず、35°C前後の人肌くらいが、肌に刺激を与えず、汚れが落ちやすい温度です。

    特にクレンジングのあとは、指先に感じるヌルつきがなくなってからも、さらに数回すすいでおきます。クレンジングが肌に残っていると泡洗顔の邪魔になってしまうため、角質層の汚れをリセットするつもりで、しっかりとすすぐことが大切です。

    泡洗顔の前に、しっかりすすぎ洗い!

    正しい洗顔のポイントは
    「泡だて」と「プラス20回のすすぎ」

    たっぷりの泡でやさしく洗いましょう。

    予洗いがしっかりできたら、続いて泡洗顔です。

    クレンジングをしっかりすれば泡洗顔はいらないのでは? と思ってしまいますが、クレンジングが油溶性の汚れを落とすのに対して、泡洗顔には古くなった角質や皮脂、汗やホコリなど、水溶性の汚れを落とす役割があります。

    洗顔料は、きめの細かい泡をたっぷりと作ってから肌に乗せましょう。

    この時に水分が多すぎると、すぐに流れてしまう、柔らかい泡しかできません。ボリューム不足でつぶれやすい泡だと肌をこする原因になりますし、粗い泡では毛穴の汚れもしっかり落とせません。

    ちょっとずつ水分を加減しながら、キメの細かいもっちり泡を作るようにしてください。泡立てネットや洗顔用の泡立て器を使うと簡単です。

    手のひらに乗せた泡が、ひっくり返しても簡単に落ちないくらいの弾力を持っている状態が理想です。

    たっぷりの泡を肌の上で転がすように洗いましょう

    この泡を指の腹で転がすようなイメージで洗います。たっぷりの泡で顔全体を包むようにして、肌を直接指でこすらないことがポイント。デリケートな肌を、優しく洗ってあげましょう。

    たっぷりのきめ細かい泡で洗いましょう。

    頬やおでこといった顔の広い範囲はもちろん、Tゾーン、小鼻のキワや口元などの細かい凸凹部分までしっかりと。髪の生え際、首や耳の周辺などまで洗い残しのないようにします。

    そして、しっかりとすすぎを行いましょう。

    ここが不十分で肌トラブルが起きている方も多いので、「泡が落ちたな」と思ってからもプラス20回を目安に、たっぷりの流水ですすいでください。

    泡が落ちてからプラス20回すすぎましょう。

    角質層の中の水を全部入れ替える気持ちで、きれいな流水を使って顔中すみずみまですすぎましょう。この時、浄水器の水を使えたら理想的です。

    すすいだ後は、必ず鏡を見ながら顔を左右に振って、生え際やあごのラインまで泡や汚れの残りがないかチェックしましょう。すすぎ残しが吹き出物の原因になる場合もあります。

    清潔なタオルでやさしく水分をとりましょう

    タオルで顔を拭くときも、ゴシゴシこすらずにやさしく水分をおさえるだけ。せっかくきれいにした肌を汚してしまわないように、タオルは洗いたての清潔なものを使ってくださいね。

    肌が乾かないうちに、素早く化粧水&乳液での保湿ケアしましょう。

    「やりすぎ」で肌刺激に?
    美容意識が高い人ほど陥りがちなNGポイント。

    正しい洗顔方法で、ダメージを最小限に抑えましょう

    クレンジング・洗顔の正しいステップをご説明してきましたが、最後にちょっと見落としがちな、意外なNGポイントをご紹介します。

    1・時間をかけて「やりすぎ」ている

    力が強すぎる・雑すぎるクレンジングがいけないことは、皆さんよくご存知ですが、美容意識が高い人が陥りがちな失敗として特に多いのは、「丁寧すぎる」クレンジング。その念入りな行為が、かえって肌に刺激を与えていることがあるのです。

    たとえばあなたは、クレンジングや洗顔料を顔に乗せてから洗い流すまで、どのくらいの時間をかけていますか?

    しっかり丁寧に……と思うあまり、3分、5分と時間をかけている人がいらっしゃいますが、クレンジングや洗顔料はあまり長く肌に乗せていると負担になり、乾燥の原因にもなります。

    クレンジングも泡洗顔も、目安は1分程度。

    長く乗せているほど汚れが落ちるわけではないので、優しく手早く行いましょう。力の入りやすい人差し指ではなく、中指と薬指の二本をくっつけた状態で使うと、軽い力で洗うことができます。

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    2・化粧品の「量」が少ない

    それから見落としがちなのが、使う「化粧品の量」です。

    高くて良いものだからと、ちまちまと使っていませんか? 少量でも十分だと、自己判断で量を加減していませんか?

    クレンジングや洗顔料は、量が少ないと指が肌に直接触れやすくなり負担になりますし、第一、十分な効果が得られません。適切な量は製品により異なりますので、きちんとメーカーの推奨量を確認して使うようにしましょう。

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    3・「洗いすぎ」にも要注意

    汚れをきちんと落とすことは大切ですが、「洗いすぎ」によって乾燥やくすみを招くこともあります。きれいにしたいからと、1日に何度も必要以上に洗ったり、毛穴の黒ずみを落とそうと洗浄力の強いアイテムを使い続けたりしていないでしょうか。

    必要以上の洗顔は肌をこすって傷つけてしまいますし、皮脂を奪いすぎるのもよくありません。
    もともと、皮脂は肌が自分自身を守るためのバリア機能として分泌しているものなので、洗いすぎていると肌のバリア機能が弱まり、潤いが逃げて乾燥しやすい肌になってしまうのです。

    また、乾燥肌を守ろうとして皮脂が過剰分泌されるようになり、余計に角栓詰まりを起こしやすくなることがあります。

    ご存じのようにスキンケアに厳密な決まりはありません。肌質やその日の体調、季節、天候などの状況と相談しながら、必要なケアを行うのが理想です。

    基本は、朝も夜も泡洗顔を行うのがおすすめですが、肌質や調子によっては、朝はすすぎ洗いだけの方が具合が良いという場合もあるでしょう。

    クレンジングや洗顔料を選ぶときも、クチコミや評判に頼りすぎず、「今の自分の肌に合うかどうか」を基準にしたいですね。

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    Hadamanma こなゆきコラーゲンクレンジング・こなゆきコラーゲン フェイシャル

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    アミノ酸・コラーゲン・岩塩などの「食」の成分で作った、ミルクタイプのクレンジングと、弱酸性の洗顔パウダー。デリケートな肌にもやさしくなじみながら、汚れをしっかり落とします。

    * * *

    少し長くなりましたが、今回はクレンジングと洗顔の基本をおさらいしました。

    毎日のことなので面倒くさく感じることもあると思いますが、「汚れを落とす」ことは一番の美への近道です。

    「調子どう?」「今日は疲れたね」と自分の肌に語りかけるように、指先で肌の状態を確認しながら、肌が満足してくれるまで丁寧なケアを行ってくださいね。

  • 「無添加=安心」? 化粧品の添加物は悪者なの?

    「無添加=安心」?
    化粧品の添加物は悪者なの?

    お肌に直接つけるものだから、化粧品は安全なものを使いたいですね。

    化粧品をどれにしようか迷った時、「無添加」の文字に惹かれたことはありませんか。

    ナチュラルなデザインのパッケージに「添加物不使用」と書いてあると、余計なものを使っていなくて安心という印象を持つ方もいらっしゃることでしょう。

    でも実際は、無添加なら絶対安心で、添加物は悪いもの!とは言い切れないのです。

    言葉のイメージだけに振り回されないように、今回は「無添加」や「添加物」をテーマに、少しだけ化粧品の裏側に迫ってみましょう。

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    ●そもそも、「添加物」「無添加」って何?

    ●なぜ、美容成分以外の「添加物」を入れるの?

    ●「無添加」でも安全…とは限らないかも!

    ●「天然成分=やさしい」わけじゃない?

    ●大切なのは、「自分に合うもの」を知ること!

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    もともと「無添加化粧品」とは、ある特定の成分を使用していない化粧品を指す言葉でした。美容や健康のお話に詳しい方は、「表示指定成分(旧指定成分)」をご存じかも知れませんね。

    「表示指定成分」とは、体質によってアレルギーや肌トラブル等を引き起こす可能性があるとして、1980年に薬事法で、化粧品パッケージへの表示が義務付けられた成分のこと。

    本来は、トラブルを起こしやすい人が注意するためのものでしたが、表示指定成分無配合を売りにした「無添加化粧品」のPRのために、表示指定成分は人間にとって大変危険なものだ!というイメージが拡がってしまいました。

    添加物=悪というイメージ、あなたもありませんか?

    「無添加=安全」「添加物=悪」というイメージも、ここから始まっているのでしょう。表示指定成分の制度は2001年に廃止されていますが、そのイメージだけが根強く残り、今でも「旧指定成分」と呼ばれ避けられる傾向にあります。

    ではなぜ、すっかり悪いイメージがついている添加物(旧指定成分)が、今でも使われ続けているのでしょうか。

    わざわざ「体質によって肌や体に悪影響を及ぼす可能性のある成分」なんて、どうして化粧品に添加物を入れるのでしょうか。

    本当に肌に良い、美容成分だけで化粧品を作れれば理想的ですね。しかし実際は難しいもので、それではすぐに腐ったり、臭いが強かったり、成分が分離したりと、いろんな問題が出てくるのです。

    臭くて使用感の悪い化粧品では、毎日のスキンケアがストレスになりますし、どんなに良い成分ばかり集めていても、腐ったり変質したりしたら意味がありませんよね。

    そこで、品質安定や使用感の良さなど、さまざまな目的に合わせた成分を添加して、化粧品のクオリティを高めているのです。

    品質安定や使用感の良さなど、さまざまな目的に合わせた成分を添加して、化粧品のクオリティを高めているのです。

    中には、それらの成分が肌に合わない方もいらっしゃるのですが、だからといって「添加物=絶対的悪」というわけではありません。

    成分へのアレルギー反応は人それぞれで、食品アレルギーと同じようなもの。

    たとえば、小麦や蕎麦は大多数の人にとって、おいしく体に良い食材ですが、ごく稀にアレルギー反応が出る人がいるため、国から表示義務のある「特定原材料」に指定されています。小麦や蕎麦がみんなにとって危険ではないように、旧指定成分もみんなに危険な成分とは限らないのです。

    アレルギー反応は人それぞれ

    防腐剤として有名な「パラベン」も、実はアレルギーを起こすケースはごく稀。今ではすっかり悪いイメージが定着して「パラベンフリー」が好まれる傾向にありますが、実際はとても優れた、安全性の高い保存料です。

    重要なのは、使用する量です。

    塩や糖分を摂りすぎると体に悪いように、どんなに良い成分でも過剰な量になれば体に負担になってしまいます。現に旧指定成分も、化粧品に配合されるくらいの少量なら影響が出ないケースがほとんどです。

    正しく使われていれば、そんなに怖がる必要はありません。こうして見ると、添加物へのイメージが変わってくるのではないでしょうか。

    誤解の多い点が、もう一つ。

    実は「無添加化粧品」と言っても、法律で義務付けられていたわずか103種類の「旧指定成分」が入っていないというだけで、それ以外に有害な添加物が入っている可能性はあります。

    化粧品に使われる化学成分は、2500種類とも3000種類とも言われています。そのうちの103種類だけが有害ということは言い切れないにも関わらず、それさえ入っていなければ「無添加」を名乗れるのです。

    「無添加って書いてあるから安心!」と考えるのは、ちょっと早いかも知れません。

    本当に大切なのは、自分にとって問題のある成分が添加されていないことなのです。

    ここでさらに気をつけたいのが、「天然」というキーワード。

    この言葉に、自然で体にやさしいイメージを持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

    しかし実際は、天然の成分にも肌への刺激の強いものは数多くあります。

    たとえば、アロマオイルの材料にも使われる「精油(エッセンシャルオイル)」。無添加をうたう化粧品の中には、香料や防腐剤として使用しているものもあります。自然の植物成分がぎゅっと濃縮された、純度100%の「天然」ですが、成分が強すぎて肌へ刺激を与えてしまうため、肌質によってはかゆみやかぶれが現れる人もいるのです。

    また柑橘系のものには「光毒性」があり、肌につけたまま日光にあたると、シミなどのトラブルを引き起こす危険もあります。

    前述で食品アレルギーの話をしたように、強い天然成分が体質に合わないことも考えられます。パイナップルや山芋を調理して手がかゆくなったり、食べて唇や喉がイガイガする方も、いらっしゃるのではないでしょうか。

    天然・自然な素材も、強いパワーを持つ分その品質や取り扱い方法にはしっかり注意が必要です。ですから、安易に「天然だから安心」と思うのではなく、本当にそれが自分の肌に合うものかどうか、品質は確かなものか、分量はどのくらい使われているのか、しっかり確認しましょう。

    表示指定成分の制度は、2001年に廃止され、化粧品への全成分表記が義務化されました。

    それまでは、表示指定成分以外は何が入っているのか分からない化粧品も多かったのですが、前述の通り、人によってアレルギーとなる成分は実にさまざま。表示指定成分だけに限りません。

    全成分が表示されるようになったことで、本当に自分に合うもの・合わないものを判断できるようになりました。ぜひ一度、パッケージの裏面や容器をチェックしてみてください。

    専門的な成分名や、難しいカタカナ用語を読み解くのはなかなか難しいですが、本当に安心して化粧品を選びたいのであれば、購入者一人ひとりが、自分の体に合わせて成分を判断するのが一番です。

    何が自分に合うのかどうか分からない人は、新しい化粧品を試す前にパッチテストをして、自分のお肌の様子を確認しましょう。やり方がわからない、難しいという方は、皮膚科でもテストしてくれるところはあります。肌が弱く荒れやすい人は、試してみてはいかがでしょうか。

    また、季節や体調によっても反応が変わることはあります。

    いつも使っている化粧品が今日は沁みる!というときは、無理せず処方のシンプルな化粧品に切り替えるなど、臨機応変に対応してみてくださいね。

    ***

    いつになく見慣れない用語の多い記事を、最後までお読みいただきありがとうございます。

    化粧品の全成分表示が義務付けられて20年近く経つのに、いまだに化粧品の良し悪しを「無添加」や「天然」といった宣伝文句だけで判断するのは、とてももったいないと思います。

    これからは、やみくもに添加物はダメ!と決め込んだり、イメージの良い言葉に振り回されたりせず、本当に自分に合う化粧品を選べるようになりたいですね。

    ●おすすめの商品


    Hadamanma Cosmetics

    自然食品屋タマチャンショップがつくった、食由来の栄養たっぷりのスキンケアシリーズ。国産を中心としたクオリティの高い原料成分を使用し、できるだけお肌にやさしい成分配合でつくりました。

  • ケミカル or ノンケミカル? 私に合った日焼け止め、どう選ぶ?

    ケミカル or ノンケミカル? 私に合った日焼け止め、どう選ぶ?

    あの酷暑が嘘のように、ひんやりとした秋の空気が爽やかですね。

    さて、こんな時期に油断しがちなのが、日焼け対策。照りつけるギラギラの日光がなくても、紫外線という化学光線は日々降り注いでいます。特に、肌の乾燥を招く紫外線A波は、早朝から注いでおり、通勤通学のお肌を攻撃しています。

    出かける前に必ず、日焼け止めを塗りましょう。

    ケミカルとノンケミカルはどう違うの?

    市販の日焼け止めは、敏感肌用、子供用など、「ノンケミカル」が人気のようです。確かに「ケミカル」より「ノンケミカル」のほうが、肌に優しそうな印象がありますね。

    では、ケミカルとノンケミカルは何が違い、どう使い分ければ良いのでしょうか。

    日焼け止めに含まれる、紫外線カット成分は二種類。

    「紫外線散乱剤」と「紫外線吸収剤」です。

    紫外線散乱剤は、紫外線を反射して防ぎ、紫外線を肌に届けないようにするもの。紫外線吸収剤は、紫外線を一度吸収した後、熱エネルギーに変化させて放出します。

    ケミカルとノンケミカルの各紫外線に対する反応

    反射するだけの散乱剤はノンケミカルと呼ばれ、肌への負担が少ないとされます。それに対して吸収剤は、化学反応により肌に紫外線が当たるのを防ぐため、ケミカルと呼ばれます。肌の弱い方には、この化学反応によって生じる物質が刺激となるケースもあるため、「ケミカルな紫外線吸収剤は、肌に悪い」というイメージも広がっています。

    しかし、散乱剤にも吸収剤にもそれぞれにメリットとデメリットがあるため、これだけで「ノンケミカルの方が日焼け止めとして優れている」とは言い切れません。

    散乱剤は、主成分そのものが「白い」という特徴を持っているため、UVカット効果を高めようと配合量を増やすと白浮きしやすくなります。そのためつけ心地が重く、ムラになりやすい場合があります。また、スポーツなどで汗をかくと流れやすいので、肌にやさしい反面、長持ちしにくいというデメリットもあります。

    吸収剤は、無色透明な液状の素材なので、白浮きせず、サラサラと伸びが良いものが多いです。またUVカット効果が高くてもつけ心地が軽く、最近は技術的な改良が進み、肌への負担も軽いものが増えています。

    ケミカルとノンケミカルの違い

    肌が弱い人は、ノンケミカルでなきゃダメ?

    肌への刺激は少ない方が良いけれど、高いUVカット効果もほしい。使い心地も良いものでくちゃ! そんな人には、ケミカルでありながら肌への普段を極力少なくした、優しい日焼け止めがオススメです。

    それが、「ひにまけぬ」

    ひにまけぬ

    紫外線吸収剤は配合されていますが、それが直接肌に当たらないよう、シルクのベールで包んでいるのです。吸収剤が紫外線と化学反応を起こして刺激物質が発生しても、それが直接肌に当たることがないため、刺激が少ない。

    SPF50+の日焼け止めを、レジャーだけでなく一年中、毎日使ってほしいというコンセプトで作られた、高いUVカット効果を持ちながら肌への負担は少ない日焼け止めです。スルスルと伸びの良いテクスチャで白浮きもせず、塗りやすいのも特徴です。

    さらに、植物エキスを豊富に配合し、美容効果も高めました。つけ心地の良さと日焼けを防ぐ力をしっかりと実現した上で、普段使いしやすいようあえてウォータープルーフにせず、30℃以上のぬるま湯でやさしく落とすことができます。

    シチュエーションに合わせて選びましょう。

    このように、極端に肌が敏感な方でない限り、今の日焼け止めはすべてのケミカルタイプが刺激的で肌に悪いということはありません。

    長時間の屋外レジャーの時だけはウォータープルーフタイプを使うとか、肌が刺激を感じやすくなっている日はノンケミカルを選ぶなど、日焼け止めも、大切な肌と相談しながら選ぶと良いでしょう。

    ただし、どんな高スペックな日焼け止めでも、時間の経過とともに酸化して刺激物に変化してしまうという部分は同じです。家に帰ったら、できるだけ早く洗い落とすことも忘れずに。

    特に、日焼け止めの上にファンデーションを重ねていたり、皮脂がたくさん出て汚れを感じたりする時は、必ずクレンジング+洗顔を行いましょう。なるべく早いメイク落としは、美肌への近道です。

    日焼け止めの後は、クレンジング+洗顔が大切

    また、商品によりますが、日焼け止めが充分なUVカット効果を発揮するのは1シーズン程度です。古い日焼け止めクリームを塗り続けるのはやめて、3〜4カ月ごとに新しいものを使うようにしましょう。1シーズンで1本きちんと使い切るためにも、毎日塗りたいですね。

    次回は、夏とは違う、秋冬の日焼け止めの塗り方のポイントをお話しします。どうぞお楽しみに。

  • SPF・PAって?「正しいUVケア」で、紫外線を防ごう!

    SPF・PAって?
    「正しいUVケア」で、紫外線を防ごう!

    前回、紫外線には種類(UVA・UVB・UVC)があること、その種類によって肌トラブルも対策法もさまざまであることをお話しました。

    紫外線を防ぐお手入れは、もはや必須……!

    それでは『正しいUVケア』とは、どんなものでしょうか? 改めて聞かれると、案外難しいものです。

    「とりあえず出かける時に日焼け止めを塗っておけば大丈夫でしょ?」そう思ったそこのあなた! 実はUVケアにもコツがあるんです。

    UVケアの基本は、
    肌を太陽光にさらさないこと。

    「すぐそこまでの外出だから」「洗濯物を干すだけだから」「今日は曇っているから」「ひなたには出ないから」

    こうしたちょっとした油断が、太陽光を直接浴びてしまう一因です。

    紫外線はほんの短い時間でも体内に蓄積されてしまいます。紫外線から肌を守るために重要なのは、肌を直接太陽光にさらさないことなんです。


    UVケア効果のある洋服を選んだり、出かける時は帽子や日傘で紫外線をカットしたり、ちょっとした対策でも、積み重なると大きな差が出てきます。

    そんなUVケアの中でもっとも身近なケアといえば、日焼け止め。美肌の大敵・紫外線を防ぐためにも、日焼け止めを上手に使いたいものですね。

    日焼け止めって、
    どう選んだらいいの?

    日焼け止めといっても、店頭にはたくさんの種類があって迷ってしまいませんか?

    紫外線の量は季節や生活シーンによって変わってくるので、いつも一定というわけではありません。だからこそ、自分のライフスタイルに合わせて選ぶのがコツです。

    もっとも大きな判断基準となるのが「SPF」「PA」の表示。この2つがきちんと表示されている日焼け止めを選びましょう。


    まずは「SPF」。

    これは肌が赤くなるサンバーンを引き起こす「UVB」による日焼けを、どれだけ遅らせることができるのかを表しています。数値が大きいほどUVBに対する防御効果が高く、日焼け止めを塗っていない時と比べて、UVBによる炎症を遅らせることができるのです。

    例えば、日焼け止めを塗らない状態で紫外線を浴びたら、約20分で肌が赤くなる人の場合。SPF20の日焼け止めを塗った場合、【SPF20×20分=400分】で、約400分=6時間半ほどは、UVBによる日焼けが抑制されるということなんですね。

    SPFの数値が高くなるほどカット効果は強くなり、現在の最高値はSPF50+です。

    SPF値は高ければ高いほど良い! と思いがちですが、お出かけシーンに合わせてSPF数値を使い分けるのもオススメです。

    洗濯物を干す、近所へ短時間お買い物へ行く。このくらいならSPF15~20でもOK。一日中外出して数時間は日焼け止めの塗り直しができなかったり、海や山など紫外線をしっかり浴びそうな場所に行く時は、SPF30以上は欲しいところです。

    次は、+マークで表される「PA」。

    「PA」はUVAをガードし、肌が黒くなるサンタンをどれほど遅らせられるかを数値化しています。

    PA+、PA++…と、プラスの表示が増えるごとに紫外線カット力が高くなり、現在の最高値は「PA++++」です。

    日焼け止めを選ぶ時はついついSPFの数値ばかり気にしてしまいますが、肌を黒くしたくない人は、ぜひPAにも注目してください。

    「SPF」と「PA」の表示をきちんと確認し、日焼け止めの使用シーンはもちろん、肌への刺激や優しさでも選びたいですね。

    日焼け止めによるUV効果を
    最大限に発揮させるコツは?

    そしてもう一つ大切なのが、“日焼け止めの塗り方”。

    「ちゃんと出かける前に日焼け止めを塗ったのに、日焼けしちゃった!」

    そんな経験はありませんか?

    どんなに良い日焼け止めを使っても、塗り方や使う量に問題があったら、せっかくの効果がうまく発揮されません。ぜひ、日焼け止め効果を最大限に引き出す「正しい使い方」を習得してください。

    まずは、塗る量

    ちょっとの量をちゃちゃっと塗って終わり! となっていませんか? ぜひ、メーカーが推奨する量をしっかり使いましょう。たっぷりムラなく伸ばして塗るのが基本です。

    そして、塗る場所も大切。

    ついつい、自分が塗りやすいところや、目に映る範囲だけに塗って満足してしまいがちですが、「見えづらいところ」こそが塗りそこねポイント。お顔なら、フェイスラインやあごの下、耳まわりや首の後ろなど、見えにくい部分もしっかり塗りましょう。

    一度塗ったらOKではありません。塗り直しと、そのタイミングも重要です。

    日焼け止めはどんなにしっかり塗っていても、汗をかいたり、こすったりすることで徐々に剥がれ落ちてしまいます。メイク直しの時など、できれば2~3時間ごとに塗り直すようにしましょう。これはウォータープルーフタイプでも同じ。こまめな塗り直しが、美肌を守る上で大切です。

    最後に、お肌のための日焼け止めワンポイントアドバイス!

    紫外線は肌を乾燥させるので、日焼け止めを塗る前には乳液やクリームなどでしっかりと保湿ケアをしておきましょう。また、肌を守ってくれる日焼け止めですが、紫外線を受けると刺激物質に変質します。酸化した皮脂や汗と混ざると、お肌に良いことはありません。帰宅後はできるだけ早く落としましょう。

    タマチャンショップがオススメする、
    体の中からのUVケア。

    日焼け止めによる「外からのUVケア」はもちろんですが、Hadamanma(タマチャンショップ)では、「内からのUVケア」もオススメしています。

    紫外線を浴びると体内で活性酸素が増え、どうしてもシミ・そばかすなどの一因になってしまいます。

    ビタミンCやポリフェノールなど、抗酸化作用の高い栄養たっぷりの食べ物を積極的に摂って、体の内側から、日差しに負けないお肌を育てましょう。

    内と外、WのUVケアこそ、美しく健やかな肌を育む近道!

    日焼け止めを正しく使いこなしながら、栄養いっぱいの食を楽しむ。Hadamanma流のUVケアをはじめてみてくださいね。

  • 潤い素肌の秘密「NMF」とは?

    潤い素肌の秘密「NMF」とは?

    乾燥は、美肌の大敵です。

    しっとりと潤いに満ちた肌は憧れですよね。

    今回は、潤い肌を保つために欠かせない「NMF」についてお話しします。

    水分となじんで逃がさない天然保湿因子!

    少々専門的なお話になりますが、ぜひお付き合いください。

    NMFとは、英語表記で
    「Natural Moisturizing Factor〔ナチュラル・モイスチュアライジング・ファクター〕」となり、その頭文字をとって「NMF〔エヌエムエフ〕」と呼ばれています。
    日本語では「天然保湿因子」となります。

    NMFは、もともと私たち人間が持っている保湿成分で、アミノ酸、尿素、乳酸、塩基類などの低分子成分で構成されています。角質層を覆って水分の蒸発を防ぎ、保水する働きを持っており、肌のバリア機能と保湿を担う大切な成分なのです。

    水となじみがよく、水分を一定に保つ”油膜”のようなものと聞くと、イメージが湧きやすいでしょうか。

    水分を吸着する性質が強いNMFは、水分を角質層に供給し、角質層の柔らかさと弾力を保ってくれる役割を果たしてくれます。


    本来、私たちの肌では、一定量のNMFが毎日作られています。

    ですが、ターンオーバーの乱れや、加齢、日焼け、睡眠不足、ストレスなどでNMFがうまく作れない状態になると、どんどん減少してしまいます。

    そうなると肌は水分を保つことが難しくなり、保湿してもすぐ乾燥したり、硬くゴワついた肌になりがち……。


    スキンケアにおいてターンオーバーの正常なサイクルが大切だとよく言われるのは、サイクルが乱れて古い角質が肌表面にたまってしまい、NMFの生成にも影響が出てしまうからなんですね。

    潤いを保てない肌はさまざまなトラブルを引き起こします。

    そういった面からも、NMFはまさに「潤い素肌の鍵」となる因子なのです。

    NMFがきちんとある肌を保ちたい!

    「どんなに保湿しても、すぐ乾燥するし、ゴワゴワする……」

    そんな肌のお悩みがある方は、もしかしたらNMF不足かもしれません。

    日々の生活の中で、NMFの流出を避ける工夫をしてみませんか?

    例えば、アミノ酸や尿素などの天然保湿因子が配合された化粧品を使ってみるのも◎。


    また、ゴシゴシこするような激しい洗顔をしない。肌への摩擦を避ける。十分な睡眠、規則正しいライフスタイルなど、生活リズムを整えることも大切です。

    そして、オススメなのが食生活の見直し。

    NMFの材料となる成分は、タンパク質を構成している「アミノ酸」です。コラーゲンやエラスチンなどもアミノ酸が主。さらに、アミノ酸にはターンオーバーを促進する働きもあります。

    そのため、食生活の中でアミノ酸をしっかり摂り入れられると理想的です。アミノ酸は、良質のタンパク質から摂ることができます。
    ぜひタンパク質を意識した食事を取り入れたいですね。


    忙しい方は、簡単に良質のタンパク質を摂取できるプロテインを毎日の生活に取り入れてみるのもオススメです。

    ぜひ、スキンケアと生活スタイル、そして毎日の食事を見直してNMFを維持し、年齢に負けない潤い素肌を目指しましょう!

  • 医薬部外品と化粧品のボーダーラインって?

    医薬部外品と化粧品のボーダーラインって?

    「化粧品」のイロハを知ろう

    前回のコラムで、化粧品にも種類があるとお話しました。

    美容目的の「化粧品」。予防効果が訴求できる「医薬部外品」。治療を目的とした「医薬品」。


    この3つですね。

    スキンケア用品やメイク用品を選ぶ時、この3つを判断材料にしている方もいらっしゃるかもしれません。

    「医薬品」は治療目的なので、処方箋が必要なものもあり、基本的には病院や薬局からしか購入できないと考えてよいと思います。

    ですが、「医薬部外品」となるとどうでしょう。コスメショップや通販で手軽に購入できますよね。

    「違いはよく分からないけど、医薬部外品ならなんとなく効果がありそう……。」そんなイメージ先行で選んでいるというお声も耳にします。

    医薬部外品の方が、いい化粧品とは限らない!?

    「医薬部外品」という存在、実は日本独自のものであり、ポジションとしては「化粧品」と「医薬品」の中間にあたります。

    「医薬部外品」は、厚生労働省が“安全性と効果の両方を認めた成分”を、“決められた範囲で配合していること”が条件です。

    だから「化粧品」と同じく、体への作用は穏やかであることが基本で、「化粧品」と「医薬部外品」の境目はかなり曖昧なのが実状です。

    そうなると、「医薬部外品というだけで、化粧品より優れていると言い切ってしまっていいのかな?」という疑問が出てきます。

    そうなんです。

    実はそうじゃないケースもあるんです。

    医薬部外品は有効成分の配合量に上限がある

    スキンケア用品としての「医薬部外品」の目的はシミ・ソバカスを防ぐ、ニキビを防ぐ、肌荒れの改善、肌の殺菌などがあげられ、これらは正式にアピールすることが認められています。

    商品の裏側にある成分表示をチェックしてみましょう。

    「医薬部外品」は有効成分が一番最初に表記されています。この厚生労働省から許可された有効成分こそ「医薬部外品」である証であり、一定量配合されていることが分かります。


    逆に「化粧品」では、この有効成分という表現ができません。

    たとえ「医薬部外品」と同じ有効成分を配合していたとしても、です。成分表示も、配合量が多い順に記載されているだけです。

    ここまで聞くと「それなら医薬部外品の方が効果があるのでは?」と思いますよね。

    そう一概に言いきれない理由があります。それは『有効成分の配合量はメーカーが独自に判断している』という事実です。


    長年研究を重ねている化粧品メーカーには、独自のノウハウがあります。そのノウハウから、成分配合量はメーカーが自分たちの判断で自由に決めることができます。

    ちなみに「医薬部外品」の場合は有効成分の配合量に決まりがあります。上限があるんですね。逆に「化粧品」の場合、配合の割合について上限がない、全くの自由です。

    例えば、美白対策の代表成分であるビタミンC誘導体の配合量ですが、「医薬部外品」は5%以上の配合ができません。ですが「化粧品」だと、配合量が自由なんですね。

    もし、あなたが化粧品の開発担当者だとして、「この化粧水にはどうしてもビタミンC誘導体を6%配合したい。配合量を優先するか、医薬部外品であることを優先すべきか……」

    こんな時、どうしますか?

    「よし、ビタミンC誘導体を6%配合して、化粧品として販売しよう!」

    こういった場合もあるでしょう。


    「化粧品」と「医薬部外品」で有効成分の配合量が逆転しているケースがあるんですね。

    「医薬部外品」はあくまでも、『厚生労働省が認めている有効成分が一定量含まれている』というだけで、製品価値の高さを示しているわけではないことが分かります。

    「化粧品」と「医薬部外品」、どう選べばいいの?

    こうなると「じゃあどうやって選べばいいの?」と悩んでしまいますね。

    肌質は人それぞれ、配合されている有効成分のどれかが肌に合わない、という場合もあります。

    大切なのは、「いま、あなたのお肌が何を求めているのか」をしっかり見極めること。そして、自分の肌に合ったスキンケア製品・配合成分を取り入れることではないでしょうか。

    そのためにも、大切なのは『あなたのお肌の声』です。

    肌状態を丁寧に観察して、今のあなたの肌に必要なものをじっくり探してあげてくださいね。

  • 「化粧品」のイロハを知ろう。

    「化粧品」のイロハを知ろう。

    「化粧品」のイロハを知ろう。

    化粧品と聞くと、いろいろなアイテムが思い浮かびますね。

    口紅やアイシャドウなどのメイク用品から、スキンケア用品までさまざま!

    私たちがなにげなく使っている化粧品は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(略称:薬機法)」という法律で定義づけられています。

    なかなか覚えにくい法律名ですが、「旧・薬事法」という名前で聞き覚えがある方もいるのではないでしょうか?

    私たちが普段「化粧品」と呼んでいるものは、この法律によって3つに分けられています。

    美容目的の「化粧品」。予防効果が訴求できる「医薬部外品」。治療を目的とした「医薬品」の3つです。

    今日は「化粧品」から紐といていきましょう。

    そもそも化粧品ってどういうもの?

    化粧品は「人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、皮膚もしくは毛髪をすこやかに保つ目的で使用される」ものとされています。

    メイク用品やスキンケア用品だけではなく、シャンプーも香水も、ハミガキ粉だって化粧品。

    キレイになりたい、美しくなりたい、清潔でいたい。そんな目的をサポートしてくれるものが化粧品というわけですね。

    そして、もう一つの定義が「人体に対する作用が緩和なもの」であること。

    化粧品とは、そもそも効果や作用がゆるやかでなければならないのですね。医薬品のように「○○○が治ります」「 ○○○に効果があります」は、ご法度。

    例えば、スキンケア製品の力だけで、驚くような変化は望めません。化粧品は健やかな状態を保つ、また、より美しく見せるためのものなので、効果が目に見えてありすぎるのも実は考えもの。

    あくまでも「サポートしてくれるアイテム」として、上手に活用したいものですね。

    基礎化粧品を上手に選ぶコツは?

    自分に合った基礎化粧品を選びたいけれど、どれを選んでいいのやら…。やっぱり値段が高いものがいいのでしょうか?

    タマチャンショップは、値段よりも「自分のお肌がいま何を必要としているか」を見極めることが大切だと考えています。

    「こんなお肌になりたい」のために、あなたのお肌に足りないものがちゃんと組み込まれている化粧品を選びたいものですね。

    もしかしたら、今のお肌が必要としているものが「化粧品」ではなく、「医薬部外品」や「医薬品」だったというケースもあるでしょう。

    次回は、「医薬品と化粧品のボーダーライン」についてのお話です。