2019.10.31

「良い眠り」が美肌をつくる!
今夜からできる、睡眠美容法

curator
Hadamanma編集部

温かな布団が気持ちの良い季節ですね。毎晩、よく眠れていますか?

昔から、睡眠不足はお肌の大敵と言われています。肌のターンオーバーを正常化し、日中に受けたダメージを回復するために、睡眠は欠かすことができません。


ちなみに、かつては22時から深夜2時が「お肌のゴールデンタイム」と呼ばれ、この時間帯に眠らないと美肌が作られない、なんて言われていましたが、近年は時間帯よりも「睡眠の質」が重要視されています。


では「質の良い眠り」とは、具体的にどんなものなのでしょうか。美しい肌づくりのために、今回は「睡眠」について考えます。




美肌の要、成長ホルモン。
眠りが「最高の美容液」と言われる理由。



就寝中、私たちの体内では「成長ホルモン」が分泌されます。

成長期の終わった大人には関係ないように思われがちですが、成長ホルモンには細胞の新陳代謝を促す働きがあるので、実は美肌づくりにも欠かせない存在です。


この分泌が十分でないと、肌のターンオーバーが乱れ、日中受けた肌ダメージも十分に回復できません。睡眠不足が続くと肌が荒れたり、早く老けて見えるのはこのせいですね。「眠ること」こそ、何よりの美容法なのです。


人は一般的に、寝返りを打ったり夢を見たりしやすい浅い眠り「レム睡眠」と、体も眼球もほとんど動かない深い眠り「ノンレム睡眠」を、一晩に4〜5回ほど繰り返しながら寝ています。特に最初の1〜2回、就寝から3時間以内はノンレム睡眠の時間が長く、もっとも深い眠りになると言われています。


そして成長ホルモンも、寝始めの約3時間のうちに1日の分泌量の約70%が分泌されると言われています。つまり、美肌のためには布団に入ってから深く眠るまでの「寝入りばな」がとても重要なんですね。



「質の良い眠り」とは、このレム・ノンレム睡眠をバランスよく取れているかどうか。そして、いかにスムーズに眠りにつき、寝入りばなの3時間にしっかりとノンレム睡眠に達するかどうかが、美肌の鍵となります。


例えばスマホやテレビを観ながら、電気を点けっぱなしでついうたた寝をしてしまい、ふと目覚めてベッドに入り直す……なんてことをしていると、眠りのリズムが乱れ、せっかくのホルモン分泌も中断されてしまいます。とてももったいないですね。

「質の良い眠り」のために、就寝前の過ごし方を見直してみましょう。




寝る前の過ごし方が、睡眠の質を左右する!
良い眠りのためのリラックス方法。

十分な血液量を保つためには、心身を健康に整えることがいちばん。

寝付いてすぐにスムーズに深い眠りを得るためには、就寝前に心と体をゆったりとリラックスさせて、体を「睡眠モード」に切り替える準備が必要です。


まず見直したいのは、照明。

もしも真っ白な蛍光灯で部屋全体を明るく照らしている場合は、間接照明を活用し、柔らかい光の中で過ごすようにしてみませんか。



世界的にもまれなほど明るい、日本の住宅照明。さまざまな文化的な背景もあり、日本では青白い光で部屋全体を明るく照らすのが好まれていますが、あまり強い光は体を緊張させてしまいます。就寝前の数時間は、できるだけ暖色系のやさしい光でリラックスする時間を作ってみましょう。


寝る直前までスマートフォンやタブレットのブルーライトを見続けることも、当然良くありません。頭が覚醒しすぎてベッドに入ってもなかなか寝付けず、寝ても脳が興奮して眠りが深まらない原因に。就寝前は早めにスマホから離れて、頭を休めてあげましょう。



「体を温める」ことも大切です。

冷えていると寝つきが悪く、眠りも浅くなるので睡眠の質が低下します。内臓の働きも鈍くなるので、体がうまく回復できません。当然、肌にも良いわけがありませんね。普段から体を冷やさない食生活や服装に気をつけましょう。


お風呂で温まるのも冷え対策に効果バツグン。なるべく毎日、湯船に浸かって温まりたいですね。蒸気に包まれることで、肌もしっとりと元気になります。

湯船に浸かって、体全体を温めましょう。

お湯の温度は、熱すぎない38~40℃くらいがおすすめ。体がほぐれて副交感神経が優位になることで、体がリラックスモードに切り替わって眠りやすくなります。




体の中から、眠りをサポート。
口に入れるものにも気を配ろう。



お風呂上がりには、ぜひ水分補給を。ただし前述のように冷えは眠りの大敵ですから、常温か、温かい飲み物を選んでください。


ここで気をつけたいのが、アルコール。

寝る前のアルコールが習慣化している人も多いと思いますが、お酒の力で眠くなっても、実際は脳や体がしっかり休めておらず、眠りが浅くなってしまうことも。睡眠の質を上げたければ、就寝前の飲酒はほどほどに。できるだけ飲酒以外の方法で、心と体をリラックスさせましょう。



おやすみ前の飲み物の定番といえば、ホットミルクですね。

体を温めてくれますし、カルシウムやアミノ酸など、睡眠にも効果的な栄養も摂取できます。実はカルシウムやアミノ酸には即効性はないので、寝る直前に飲むから良いというわけではないのですが、普段から摂取しておくのは有効ですし、ホットミルクの甘く優しい味にリラックスできるという人も多いでしょう。


それでも大量に取ると結局体を冷やし、夜中に何度もトイレに起きて安眠を妨害してしまうので、飲み過ぎにはご注意ください。


食事も、睡眠に大きな影響を与えます。

胃腸が活発に消化活動をしている最中に寝てしまうと、体が睡眠に集中できず、スムーズに深い眠りに入りにくくなります。夕食はできるだけ消化の良いものを心がけ、寝る3時間以上前に済ませましょう。食後3時間程度で、胃腸の働きが落ち着きます。深夜の食事は肥満にもなりやすいので、美しくなるためにも避けたいですね。




長く寝れば良いとも限らない?
起きるタイミングは、人それぞれ。

直接肌が触れる枕や布団カバーを定期的に洗濯しましょう。

当然ながら、深いノンレム睡眠から急に起きるより、浅いレム睡眠から起きる方がスッキリ目覚めることができます。睡眠時間は十分なのにいつも起きるのがつらい……という人は、目覚ましをかけるタイミングがちょうど深いノンレム睡眠に重なっているのかもしれません。


レム睡眠・ノンレム睡眠の長さは、個人差があると言われます。寝る時間や起きる時間を調整しながら、自分なりのベストな睡眠時間を探してみましょう。タイミングよく目覚ましが鳴るように設定できれば、今より短い睡眠時間でも楽に目覚められるようになるかもしれません。




太陽の光が、
眠りの質を高めてくれる!



そして、目覚めたらなるべく陽射しを浴びましょう。

太陽の光を浴びると、「セロトニン」という神経伝達物質が活発につくられるようになります。このセロトニンは別名ハッピーホルモンとも呼ばれ、私たちの感情や気分をコントロールする大切な存在です。


セロトニンは睡眠ホルモンである「メラトニン」の原料にもなるので、良い眠りを得るためにもしっかり作っていきたいですね。つまるところ「良質な睡眠」は、起きた瞬間から作られ始めているのです。


また、メラトニンは眠りを促進するだけでなく、強い抗酸化作用によってアンチエイジングや免疫力アップにも一役買ってくれます。美しく健やかな肌のためにも、朝日をたっぷり浴びて気持ちよく一日をスタートさせたいですね。



* * *



今回の話をまとめると、睡眠の質を上げるためにできる具体策は、以下の9点。


1. 夜は間接照明など優しい光で過ごす

2. 寝る寸前までスマートフォンを触らない

3. じっくりと湯船に浸かって体を温める

4. 日頃から体を冷やさないようにする

5. 寝酒は控える

6. カルシウムやアミノ酸を摂る

7. 食事は就寝3時間前には済ませる

8. 自分の目覚めやすいタイミングを見つける

9. 起きたら陽射しを浴びる



一度にすべては難しくても、少しずつならすぐに実践できそうですよね。


寝つきが悪くて悩んでいる方も、寝なければ!と力んで余計に目が冴えてしまってはストレスが増えるだけです。焦らずに、眠くなったら寝れば良いわ、という気持ちで過ごしてください。


夜の時間も、スマホで暗いネットニュースを追いかけて脳にストレスをかけるくらいなら、自分がご機嫌になれる画集や、美しい景色や花、かわいい動物の写真を眺めたり、今日よかったことを書き出してみたりして、心穏やかに過ごしてみましょう。

明日は、きっと今日よりきれいな自分になれるはずです。

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Edited byHadamanma編集部