“6大栄養素”のひとつである「ミネラル」は、私たちの体を健康に保つ上でなくてはならない栄養素です。
でも、ストレスや偏った食生活が原因で、現代の日本人の多くがミネラル不足だと言われています。必要な量はわずかでも、健康への影響は大きい「ミネラル」。どんな働きをしているのか探っていきましょう!
ミネラルは私たちの体の一部。
3大栄養素の働きをサポート!
「ミネラル」は直訳すると「鉱物」という意味です。
「鉱物」と聞くと、アクセサリーなどに使われる金・銀・ダイヤなどを思い浮かべますが、その「鉱物」とはちょっと違います。
栄養学で、食品成分中の“無機質”のことを指し、生命の維持に必要なものを「ミネラル」と呼んでいます。
私たちの体に存在する元素は約60種類もあると言われていますが、そのうち、最も多いのが酸素で65%、次が尿素、水素、窒素と続き、この4つで96%を占めています。
そして、なんと残りの4%が「ミネラル」!
つまり、「ミネラル」は体を構成する重要な成分なんですね。他にも「ミネラル」は、骨や歯の形成、筋肉や神経伝達の調節、また、「ビタミン」と同じく“3大栄養素”の代謝にも深く関わっています。
16種類の必須ミネラル。
「ミネラル」のうち、栄養素として欠かせないものが16種類あり、「必須ミネラル」と呼ばれています。
その中で1日の必要摂取量が100mg以上のものを「主要ミネラル」、100mg未満のものを「微量ミネラル」といい、「必須ミネラル」は、その総称なんですね。
「主要ミネラル」は、カルシウム・リン・カリウム・硫黄・塩素・ナトリウム・マグネシウムの7つ。「微量ミネラル」は、鉄・亜鉛・銅・マンガン・クロム・ヨウ素・セレン・モリブデン・コバルトの9つ。
聞き慣れない種類もありますが、どれも大切な「ミネラル」です。
不足すると健康と美容にどんな影響があるのでしょうか? 代表例を見ていきましょう。
元気な体、つややかな肌、
はつらつとした毎日に欠かせないミネラルとは?
「必須ミネラル」の16種類の中で、特に女性の美と健康に深く関わる「ミネラル」が4つあります。
まずは、女性が失いがちな「鉄分」。
「鉄分」は、全身に酸素を送る赤血球の主成分・ヘモグロビンをつくります。酸素は体の中でエネルギーをつくるために必ず必要なので、「鉄分」が不足すると酸素が体内にうまく送られなくなり、その結果、疲れやすくなってフラフラしたり、貧血を起こしたり……。
また、肌から血色がなくなったり、体温調節がうまくいかなくなったりします。女性は慢性的に「鉄分」が不足しがちなので、積極的に補いましょう。
次に、むくみのお悩みに「カリウム」。
外食が多くなると、どうしても塩分や水分を多く摂りすぎてしまいがち。塩分過多は、むくみの原因のひとつです。そんな時に体内の水分バランスを整えてくれるのが「カリウム」です。体内をスッキリさせたい、むくみを解消させたい方には特に重要な栄養素なんです。
そして、味覚にも関わる「亜鉛」。
なんとなく男性向けサプリで目にする印象がある「亜鉛」ですが、実は美肌とも深く関わっています。「亜鉛」は細胞の新陳代謝に関わる栄養素で、ターンオーバーを促進し、ツヤのある肌や髪に欠かせません。美のミネラルなんですね。
最後に、体内でもっとも多いミネラル「カルシウム」。
歯や骨などの形成に使われますが、それだけではなく、血管を強くしたり、イライラや情緒不安定を解消したり、ホルモンを分泌させたりと、体のいろいろな場所で活躍しています。
「カルシウム」は日常でよく耳にするので、わりと身近に感じる栄養素ですよね。補給のために、牛乳や小魚を積極的に摂っているという方も多いでしょう。
ですが、現代の日本人は『慢性的なカルシウム不足』であることをご存知ですか?
厚生労働省の調査によると、ほとんどの年代で、国が定めた摂取推奨量を20年以上も満たせていないという結果が出ています。こんなに知名度のある栄養素なのに……驚きですね!
さらに、「カルシウム」はとても吸収率が低い栄養素で、吸収率が良いとされている牛乳でさえ、半分近くの「カルシウム」が実際には吸収されていないと言われています。
こんなに大切なミネラルなのに、食べ物からの摂取がなかなか難しい「カルシウム」は、サプリメントでしっかり補給することがオススメです。
ミネラル補給のカギは
食事内容と吸収率。
「ミネラル」は体内で作り出すことができないため、外からの補給が基本です。
ですが、おいしいものがあふれ、加工食品も多い現代。
最近は食べ物自体に含まれる「ミネラル」も減ってきており、食生活に気をつけていても「ミネラル」は不足しがちです。「ミネラル」の過不足が続くと欠乏症や過剰症となり、さまざまな健康トラブルのもとに……。
この機会に、いつもの食生活やサプリメントを改めて見直して、体がよろこぶバランスの良いミネラル摂取を心がけましょう!
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